2011年11月23日(水曜)~27日(日曜)栃木県茂木町、芳賀町、宇都宮市を中心とした広大なエリアで、2011ホンダグランプリ最終戦「とちぎ熱気球インターナショナルチャンピオンシップ」が開催されました。FAIカテゴリー1に承認されている本大会には、世界各国から強豪パイロット達が参加しました。現世界チャンピオンのジョニー・ペトレン選手、アメリカチャンピオンのニック・ドナー選手を始めとするアメリカトップ5の選手団や、ヨーロッパからは元世界チャンピオンのデビッド・ベアフォード選手など13名の海外選手が来日しました。大会期間中は天候にも恵まれ、8フライト25タスクという大変ボリュームのある、またハイレベルな競技が展開されました。 32チームが参加。
11月23日 初日
AM:#1PDG #2JDG #3JDG #4FON
初日は名物「那珂川下り」タスクが実施される。ツインリンクもてぎから一斉離陸をした熱気球は、那珂川に展開されたターゲットを目指す。川の上流から下流へと流れる川風に乗りながら、列を成す熱気球は、まるで川下りをしているよう。
たくさんの気球がターゲットのアプローチを見せる中、上田選手が最後のFONで20cmの好成績を残し、初日トップとなる。
BUMは、#2を外してしまい、8位スタート。
PM:#5PDG #6JDG
午後は芳賀のエリアでのフライト。今回初めて使用されるサッカー場からの一斉離陸。1000m上空の風を使いながらターゲットを目指す。
BUMは最初のPDGで1.1mの記録を出すも、次のJDGでは風の変わるタイミングを読み間違え63点/1000点(ブービー)の結果に終わる。いまいち勢いに乗れない形で初日終了。
夜にはツインリンクもてぎでナイトグローが開催された。
11月24日 2日目
AM:#7FIN
風の強くなる予報のため、実施されたのは1タスクのみ。芳賀エリア南西は霧に包まれ、直前までターゲットが視認できないフライトとなった。BUMは離陸地を決めると早々に離陸。霧が作りだす幻想的な雲海に見とれているうちに、あっと言う間にターゲット周辺まで辿り着く。200m手前でターゲットを確認し地上付近の風を使いながらアプローチするも投下に力が足りず、マーカーは手前に落ち3.8m。
PM:タスクキャンセル
強風のためタスクはキャンセル。
宿の近くの公園でマーカー投下訓練に励むBUMパイロット。
11月25日 3日目
AM:#8PDG #9FIN #10FON #11HWZ #12FON
芳賀~茂木エリアを使った壮大なタスク設定の元5タスクが実施される。BUMは、予報の北風を信じて北側からの超早飛び離陸。これが功を成しPDGは下風だけを利用しアプローチ。1.33mで1000点を獲得。この時点でも他のチームはまだ離陸しておらず、1機でFINを目指す。HWZでは1番乗りでオンターゲット。27cmにマーカーを置き去りにしFONへ。これも900点代の高得点で一気に2位へ浮上。トップを走る世界チャンピオン、ペトレン選手との差も僅か!
PM:JDG
宇都宮河川敷からの一斉離陸。風が穏やかになるのを待って、1タスクが実施される。ここまでくると競技委員長の意地の様なものを感じてしまう。
BUMパイロットの苦手とする午後のタスクであったが、宇都宮の風にも恵まれ、939点の高得点を獲得!そして首位に躍り出た。
11月26日 4日目
AM:#14FIN #15MDD #16FON #17JDG #18XDD #19FON
前代未聞の6タスク8マーカー。 宇都宮河川敷へ向かって飛び、FINとMDDの3つのマーカーを投下する。
このフライト前半は、地上の北風と中空の西からの風がはっきりとしていたが、#16~#17の間で西風が弱まりだし、地上風も変化しやすくなった。上空1000m以上に吹く風を上手く捕えたチームがJDGへのアプローチを可能にした。BUMも制限時間いっぱいになんとかマーカーを投下。首位を守る事が出来た。
PM:#20PDG #21JDG
午後はサッカー場からの一斉離陸。しかし離陸前から風が変わり、JDGのゴールには行けないことが明白な中でのフライトとなった。いかに#21のゴールから離れないで飛行できるかの勝負となったが、どの高さの風もはっきりせず、離陸場所、タイミングに左右された結果となった。
明日を最終日に残し、BUMが1位通過。後ろにはペトレン選手率いるアメリカ勢、現日本チャンピオンの水上選手らが続くなか、最終日も複数タスクが予定され、勝利の女神はどのチームに微笑むのか?!
11月27日 最終日
AM:#22CRT #23JDG #24JDG #25FON
最終日は4タスク。採点エリアに時間制限のあるCRTでは、離陸のタイミングも計算しなければならない。しかし北東風の層が薄く弱く、離陸地選びがアプローチの命運を別けた。BUMはアメリカチャンピオンのニック選手、ジョー選手とターゲットのある河川敷に侵入。白熱のアプローチ戦となった。
次のJDGへは1チーム山内選手のみがマーカーを投下することができた。
続くJDGは北東方向へ。熱気球が帯を成すようにしてターゲットに近付いていく。BUMは上空100mくらいからのハイドロップになるも1.45mの好成績!そのまま勢いに乗って最後のタスクへ。優勝も目前!
最後のFONは4つまでゴールを選ぶ事ができるが、採点距離は50m。BUMは最も近くにあったゴールにアプローチ、地上すれすれまで気球を降ろし、マーカーを置くように投下。結果は22cmと優勝を決定付けるシーンとなった?!・・・はずであった・・
しかし、着陸後、宣言ゴールを確認してみると、とんでもないミスが発覚。オンターゲットしたはずのゴールを宣言していなかった。BUMは3つゴールを宣言していたが、それらの真ん中にあったゴールを自分のものと勘違いしてしまったのだ。幻と消える1000点…そして初優勝の雲行きも怪しくなる…
幻のオンターゲット
表彰式
2011とちぎ熱気球インターナショナルチャンピオンシップ、優勝はBUM、藤田雄大!!
FAIカテゴリー1の国際大会での初優勝を飾り、金メダルを手に!!
2位は栃木から参加の水上選手、3位はペトレン選手、その差は僅か2点。
2011熱気球ホンダグランプリの総合優勝もBUMバルーンチーム!!
2位とは61点差という歴代最大のポイント差を付けての3連覇を成し遂げました!!
有田焼の素晴らしい陶板と副賞を頂きました。
2位はTOTOバルーンチーム、3位はハッスルバルーンチームでした。
Photo Thanks @ Mr.Tanaka, Mc-Aki, Senmu, Nastu
最終結果
2011とちぎ熱気球インターナショナルチャンピオンシップ
順位 | ゼッケン | 氏名 | 得点 |
1 | 15 | Y. Fujita | 19641 |
2 | 16 | T. Mizukami | 18949 |
3 | 11 | J. Petrehn | 18947 |
4 | 12 | N. Donner | 17924 |
5 | 13 | R. Heartsill | 17505 |
6 | 8 | C. Donner | 16749 |
7 | 31 | M. Numata | 16176 |
8 | 4 | D. Bareford | 15515 |
9 | 1 | Y. Kodama | 15450 |
10 | 10 | J. Heartsill | 15077 |
■ are Ultra Magic Balloons. Congrats and Well done to all UM pilots!!
熱気球ホンダグランプリ2011ファイナル
順位 | チーム | パイロット | 今回得点 | 総合得点 |
1 | BUM BT | Y. Fujita | 171 | 362 |
2 | TOTO RT | T. Mizukami | 138 | 301 |
3 | Hustle BT | Y. Kodama | 127 | 289 |
4 | Blue Wind BT | Y. Ueda | 101 | 287 |
5 | team LAPUTA | T. Sue | 98 | 267 |
6 | Sushi&Sapporo | R. Parry | 79 | 241 |
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