世界遺産ルクソール王家の谷を飛ぶ

12月8~16日にかけてエジプト・ルクソール王家の谷でのインターナショナルバルーン大会が開催された。

 

当初は世界中から80機を集め盛大に行う計画であったのだが、蓋を開けてみれば参加は10数機。


12月8日(木)

早朝、対岸でライドバルーン10数機がフライトしているのを見ながらご機嫌に朝食をとる。

風は穏やかで毎日10~20機、30数人乗り前後の大型気球が飛ぶのだそう。

 

大会メインホテルを訪れる。予測はしていたものの準備が整っていない。

取り敢えず、こじんまりしたブリーフィングルームは用意されていて、チェックインを済ませる。

 

夕方、ナイル側に面したホテルのオープンスペースでオープニングセレモニーが行われ、参加メンバーと交流。 

まだ気球が到着していないとのこと!


12月9日(金)

予定では初フライトのはずだったが、気球の準備が整わないので大型気球に全員で乗り込み、初王家の谷観光フライトを満喫する。

30人乗りの重たい気球がゆるゆると離陸していく様は壮観!熟練のパイロットはガイドしながら世界遺産の上を遊覧し、砂漠の入り口にソフトランディング。 

チェイスも待ち構えていてインフレ、回収共に我々は何もせずにお客様フライト。

 

夕方には機材が到着するそうだ。


12月10日(土)

参加10数機のうち6機が到着。我々の機材は運良く届いたので機材チェック。

3時間かけて借りるボンベを引き取り、今日できることは完了。

 

明日もまだ飛べない状況にブリーフィングは喧喧諤諤。


12月11日(日)

早朝からブリーフィング。夜解決したと思った状況がすぐ覆ってしまう。

機材が揃ったもののフライトの許可が下りない。申請が通らない。

一体全体飛べる日がやってくるのだろうか?

無駄な議論に怒って帰ってしまった人、機材が到着しないためカイロに遊びに行ってしまった人あり。

12月12日(月)

今朝も対岸にふわりと浮かぶ気球を眺めながら1日が始まる。

ようやく事態が好転し、午後フライト可能だと言う。まじか?

風の中、短いフライトだったがようやくフライトできた。


12月13日(火)

風強くフライトキャンセル。 

王家の呪いか?


12月14日(水)

若干風が強く大型気球はフライトキャンセル。

モタモタしていると我々もキャンセルの宣告を受けそうなので素早くインフレを開始。今日はナイル越えフライトの風向き。

王家の谷を背にナイル川を越える。

 

ルクソール市街地を飛び越え、田園風景をゆるりと越えて小さい村を越えたところでランディング。

家々の間を子供達が歓声をあげながら追いかけてくる。


12月16日(金)

今日は風が穏やかで大型気球も続々離陸していく。

まずはハトシェプスト女王葬祭殿を目指す。 

貴族の墓上空をゆっくり飛んだあと高度をとってラムセス2世葬祭殿、メルエンプタハ神殿にオンターゲットしデールイルマディナ、王妃の谷、メムノンの巨像を眼下に見ながらラムセス3世葬祭殿を最後に回収しやすい場所にソフトランディング。

 

十二分にルクソールフライトを堪能し、パッキング。無事、機材が戻ってくれることを祈る。

 

 

夜はメインホテルで晩餐会。



一時はどうなることかヤキモキし、約束がちっとも果たされずオーガナイズに不平不満が出たものの飛べない時間にカルナック・ルクソール神殿を訪れ、王家の谷の荘厳な遺産を見ることができ、サギまがいの馬車使いと毎日戦いながらも顔なじみになり、フライト数は少なかったもののとても満足いく滞在となった。

機材も無事、到着。 

輸送費全額大会持ち。という約束は果たされていないけれど。